40代に入ると、「以前と同じ練習量なのに疲れが抜けない」「翌日のだるさが続く」「ポイント練習の質が上がらない」といった悩みが確実に増えてきます。これは単に年齢のせいというだけではなく、身体の機能そのものが20〜30代とは大きく違うためです。
しかし、正しい対策を知れば、40代になっても回復力を取り戻し、走力を維持することは十分可能です。本記事では、40代ランナーが疲れやすくなる理由を深く掘り下げ、改善するための具体的なトレーニング法や生活習慣を詳しく解説していきます。
■ 40代ランナーが疲れやすい理由とは?
1. 筋肉の修復スピードが落ちている
年齢とともに筋肉を修復する「成長ホルモン」の分泌量が減少し、筋繊維の回復に時間がかかるようになります。そのため、同じ強度で走っても筋肉痛が長く続いたり、脚が重く感じたりしやすくなります。
特に影響が大きいのは以下のような練習です。
- インターバル走
- 坂道トレーニング
- ロング走(20〜30km以上)
- レースの翌日以降の疲労
まずは下半身の主要筋肉を正しく使えるフォームを理解しておくことが大切です。
▶参考動画(スクワットの正しい動き):RUNNING SCIENCE スクワットフォーム解説
2. 睡眠の質が低下している
40代以降は睡眠の質が落ち始め、深い睡眠が短くなる傾向があります。深い睡眠の時間が短いほど、疲労回復がうまく行われず、次の日のパフォーマンスに大きな影響が出ます。
睡眠の質が落ちる主な原因は以下です。
- スマホやPCのブルーライト
- 寝る前の飲酒
- ストレス・仕事の疲労
- 夜遅い食事
睡眠改善のポイントも知っておくと疲労が抜けやすくなります。
▶参考動画(睡眠の質改善):スタンフォード式 最高の睡眠 解説
3. 心肺機能(VO₂max)の低下
最大酸素摂取量(VO₂max)は30代後半がピークで、その後は毎年少しずつ低下します。
その結果、
- 心拍がすぐ上がる
- 息が苦しくなるタイミングが早くなる
- ペース維持が難しい
- 以前より“キツさ”を感じるのが早い
VO₂max低下を防ぐには、適切な負荷を与えるLT走が最適です。
▶参考動画(LT走の基礎):LT走のやり方と効果を解説
4. 食生活・体重管理が難しくなっている
40代になると、基礎代謝が落ちはじめ、同じ食事量でも太りやすくなります。体重が1kg増えるだけでも、ペースが5〜10秒近く落ちることも珍しくありません。
- 夜遅い食事
- 炭水化物の摂り過ぎ
- タンパク質不足
- 運動量に合わない摂取カロリー
5. 筋力低下によるフォームの乱れ
最も顕著に現れるのが股関節まわりの筋力低下です。
弱くなりやすいのは以下の部位:
- 腸腰筋(脚の引き上げ)
- 臀筋(お尻の筋肉)
- ハムストリング
これらの筋肉が弱るとフォームが崩れ、同じペースでも疲れやすくなります。
▶参考動画(動的ストレッチ):走る前に効果的な動的ストレッチ
6. 同じペースで走りすぎる(ジョグが速い)
40代ランナーが最もやりがちな失敗が「ジョグのペースが速すぎる」ことです。
- Eペースのつもりが Mペースに近い
- “キロ5分台じゃないと走った気がしない”
- 若い頃のペースのまま走ろうとしている
▶参考動画(ジョグペースの考え方):正しいジョグペースの決め方
■ 40代ランナーが回復力を取り戻すための具体的な方法
● 対策①:質の高い練習は週1回だけで十分
40代は「頑張りすぎ」が走力低下の原因になります。ポイント練習は週1回に絞り、内容を以下の中から選びます。
- LT走(20〜30分)
- Mペース走(5〜10km)
- インターバル走(1000m×3〜5本)
▶参考動画(インターバル走の基礎):インターバル走の正しいやり方
● 対策②:ジョグはとにかくゆっくりでOK
Eペースのジョグが、40代ランナーにとって最強の回復トレーニングです。
- キロ6:00〜6:30でもOK
- 会話できるくらいの強度
- 呼吸が整っている状態がベスト
● 対策③:補強トレーニングを週2回
筋力低下は疲れやすさの原因。補強トレーニングは必須です。
特に鍛えるべき部位:
- 腸腰筋
- 臀筋
- 体幹
- 大腿四頭筋
● 対策④:ストレッチで可動域を広げる
股関節や肩まわりの可動域が広いほど、疲れにくくケガもしにくくなります。
- ラン前:動的ストレッチ
- ラン後:静的ストレッチ(5分)
● 対策⑤:睡眠の質を高める
回復=睡眠の質で決まります。
- 寝る1時間前はスマホを見ない
- 夕食は就寝3時間前まで
- 寝る前の軽いストレッチ
- 寝室の温度管理
■ まとめ:40代ランナーでも疲れやすさは必ず改善できる
40代になると身体の変化を避けることはできませんが、その変化を理解すれば確実に対処できます。
最も重要なのは次の5つ:
- ジョグをゆっくりにする
- ポイント練習は週1回
- 補強トレーニングを週2回
- ストレッチの習慣化
- 睡眠の質を高める
これを続ければ、回復力は確実に戻り、40代でも走力は十分維持できます。むしろ、正しいトレーニングを続ければ、疲れにくくなり、パフォーマンスは安定します。




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