〜ケガ予防とパフォーマンスアップを両立する正しい準備法〜
はじめに:走る前の「準備」で9割が決まる
「ストレッチは大事」と分かっていても、実際に何をどうやればいいのか迷う方は多いですよね。
実は、走る前の準備を正しく行うだけで、ケガのリスクを減らし、走り出しから快調に動ける体になります。
特に初心者ほど、いきなり走り出すと膝や太ももに強い負担がかかります。
それを防ぐのが、ウォームアップ=「動的ストレッチ」+「軽い刺激入れ」です。
この記事では、走る前に必ずやっておきたいウォームアップを、
わかりやすく5つのステップに分けて紹介します。どれも5分程度で完了します。
1. 【1〜2分】体温を上げる“軽い有酸素運動”から
まず最初に行うのは、体温を1〜2℃上げる軽い運動。
冷えた状態でストレッチをすると筋肉が伸びにくく、ケガをしやすくなります。
- その場で足踏み(30秒〜1分)
- 軽くその場ジャンプ(10〜15回)
- ゆっくりスクワット(10回)
- または軽いジョギング(100〜200m程度)
「少し汗ばむかな?」くらいが理想。
血流が良くなり、筋肉に酸素がしっかり運ばれることで、
後のストレッチ効果も高まります。
2. 【2〜3分】関節を動かす“動的ストレッチ”
走る前のストレッチで最も重要なのが、この動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)。
静止する「静的ストレッチ」と違い、体を動かしながら筋肉を温めていくのが特徴です。
おすすめの動的ストレッチ5種:
- レッグスイング(前後)
壁やポールにつかまり、片足を前後に10〜15回スイング。太もも裏とお尻を伸ばします。 - レッグスイング(左右)
片足を横に振ることで、内ももと股関節をほぐします。 - アームサークル(腕回し)
両腕を前後に大きく回して肩周りをリラックス。 - ヒップローテーション(股関節まわし)
膝を上げて円を描くように股関節を回す。左右5〜10回。 - アンクルサークル(足首まわし)
片足を浮かせて足首をゆっくり回す。走る前の小さな準備にも◎
これらをリズミカルに行うことで、筋肉の反応速度と柔軟性が高まり、
“初動が軽い”感覚を得られるようになります。
3. 【1〜2分】体幹を目覚めさせる“軽い刺激入れ”
ストレッチの後は、体幹と下半身をつなぐ筋肉を軽く刺激しておきましょう。
これにより、走り出しのフォームが安定します。
- プランク(30秒)
腹筋・背中・肩を一度に起こす全身スイッチ。 - ヒップリフト(10回)
仰向けで膝を立て、腰を持ち上げる。お尻の筋肉を活性化。 - もも上げ(20回)
テンポよく太ももを引き上げる。姿勢をまっすぐ意識。
走る前にほんの1分やるだけで、着地の安定感がまるで違います。
この“刺激入れ”を習慣にすると、フォームの崩れや腰痛予防にもつながります。
4. 【仕上げ】呼吸と姿勢を整える“スイッチタイム”
最後に、呼吸を整えて姿勢を意識する時間を10〜20秒だけ取りましょう。
深呼吸しながら背筋を伸ばし、目線を前に。
肩の力を抜き、胸を開くと自然に呼吸が深くなります。
この状態で足踏みをすると、「よし、走れるぞ」という感覚が湧いてくるはずです。
この小さなルーティンが、体だけでなく心のスイッチもONにしてくれます。
5. やってはいけない「走る前の間違ったストレッチ」
注意したいのは、走る前に長時間の静的ストレッチをすること。
座って前屈したり、筋肉を強く引っ張るようなストレッチは、
一時的に筋出力を下げてしまい、走り始めに体が重く感じる原因になります。
静的ストレッチは走り終わった後のクールダウン時に行いましょう。
走る前は「動かすストレッチ」、走った後は「伸ばすストレッチ」。
この区別をするだけで、ケガのリスクは大幅に減ります。
6. ウォームアップを「走る楽しみの一部」に
ウォームアップは単なる準備ではなく、“走るための儀式”のようなもの。
この5分が、あなたの体と心を最高の状態に整えてくれます。
ランニングの名コーチ、ジャック・ダニエルズ博士もこう言っています。
「良いランは、準備段階から始まっている。
ウォームアップを怠るランナーは、スタートラインに立つ前から失敗している。」
大げさに聞こえるかもしれませんが、
体を整えて走り出すと、ペースも呼吸も見違えるほど楽になります。
最初の5分を丁寧に行うだけで、10km先の景色が変わる——
その感覚を、ぜひ味わってみてください。
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